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2018.07.10
オープン・コンパス(見学会)のご案内

オープン・コンパス(見学会)のご案内です!

 

日程 H30年7月18日(水)※月一回、第3水曜に実施予定です!

時間 15:00~17:00(受付時間は自由です、時間外希望の方は応相談)

場所 COMPASS上野

 

利用を検討している方迷われている方、体験を希望したい方等お気軽にご参加いただけたらと思います。

見学希望される方は、事前にご連絡ください。当日受付も可能です。

利用状況はTwitter、リタリコ仕事ナビからもご確認いただけたらと思います。

暑さ厳しくなってきましたが、体調にくれぐれもお気をつけて下さい。

心よりお待ちしております。

2018.05.17
COMPASS辞典#10 コラージュ療法

コラージュとは「貼り付け」を意味するフランス語で、20世紀初頭に登場した芸術技法のひとつです。画面に新聞紙の断片,壁紙,レッテル,切手,マッチ箱などを貼り付けたピカソやブラックによる「パピエ・コレ」が始まりとされています。

 

心理療法としてのコラージュが日本で紹介されたのは1980年代になってからです。実施が比較的簡単で、言語を用いない療法なので、幼児から老人まで適用ができるとされています。ここでは、コラージュ療法の代表的なふたつの方法を紹介します。

 

1.マガジンピクチャー・コラージュ法

 

用意するもの

  1. 素材:不要になった雑誌、カタログ、広告など
  2. 画用紙:サイズは任意 (A4 B4八つ切り四つ切など)
  3. はさみまたはカッターナイフ
  4. のり

 

実施方法

  1. 用意した雑誌・カタログなどから、気に入ったものや気になるものを切り取る。
  2. 切り取った素材を画用紙に、好きなように配置し貼り付ける。

(実施時間は任意だが、目安としておよそ40~50分程度)

 

マガジンピクチャー法の特徴

自分の好みの素材を選ぶことができ作品のバリエーションが広がる

制作時間が長くかかる。

 

2.コラージュボックス法

 

用意するもの

  1. 50ピースほどの素材をあらかじめ切り抜きを用意し、箱に入れておく。
  2. 画用紙:サイズは任意 (A4 B4八つ切り四つ切など)
  3. のり

 

実施方法

  1. 箱の中から気に入った素材を選ぶ。
  2. 台紙に好きなように配置し、貼り付ける。

 

コラージュボックス法の特徴

素材があらかじめ決められているので作品が意図的な影響をうける。

制作時間が短くてすむ。

 

コラージュ療法では、作業に没頭することによるストレス発散や達成感を得ることができます。また、作成後に自分の作品に題名をつけてみると、今まで漠然としていたイメージがはっきり意識できるようになります。作品を眺めているうちに、自分の本当の感情や欲求に気づくこともあるでしょう。

 

実施上の注意点としては、気乗りしないときには無理せずにやらないでください。途中でやめたくなったら、やめるのもかまいません。また、芸術作品を作るのが目的ではないので美的感覚や上手(じょうず)下手(へた)はまったく重要ではないことを理解することも必要です。

2018.04.05
COMPASS辞典 #9 クライエント中心療法

◆クライエント中心療法

 

 クライエント中心療法(来談者中心療法)とは、アメリカの心理学者カール・ロジャースによって

提唱されたカウンセリングの方法です。

この療法の基本的な考えは、個人のパーソナリティを「自己概念」と「経験」の一致・不一致から

明しており、不適応や病理は「自己概念と経験の不一致」から起こると考えます。また、カウンセ

に必要とされる態度を示しています。クライエント中心療法におけるカウンセラーの基本的態度は、

「無条件の肯定的関心」「共感的理解」「自己一致」の3つです。

 

○無条件の肯定的配慮

無条件の肯定的関心、無条件の肯定的受容などといわれることもあります。

クライエントを独立した人格として尊重します。その人が独自の感情や体験を持ち、自分の人生を自

切り開いていく自由と権利を有する存在として認めていこうとする態度です。クライエントの表現

したものがどんな内容であろうとも、クライエントの話を批判や価値判断をせず、ありのままに受容

することをいいます。

 

○共感的理解

 クライエントの内的で私的な世界をできる限り正確に共有していこうとする態度のことです。

「相手は自分と違う」という前提に立つことが特徴です。自分の経験とクライエントの経験が同じと

考えのではなく、どんなことに、どんな状態で苦しんでいるのかを中立的に理解していきます。そ

の上で、自分の持つ価値観や規範意識を棚上げし、相手を理解しようとしていきます。

 

○自己一致

カウンセラーが自分の自己概念と現実の自己を一致させている状態です。自己概念に固執せず、それ

に反するものも含めたすべての感情や内的状態に気づいており、それをきちんと受け入れていること

をいいます。自己一致を目的とするこの療法において、カウンセラー側がモデルとして機能するため

にも、この態度は重要です。

 

また、クライエント中心療法は、2つの点でカウンセリングの実践に大切です。

1つは、クライエント中心療法が重視する傾聴を基盤とした方法や、共感をはじめとしたカウンセラ

の基本的態度は、多くのカウンセリング実践に共通した価値を持っています。

もう1つは、クライエント中心療法では、クライエントの問題に対して、定型化されたパッケージを

提供するのではなく、一人ひとりのクライエントの独自で複雑なステップに沿って、カウンセリング

を展開していく特徴があります。傾聴や共感は、クライエントの独自性、個性にアプローチする方法

す。

 

カウンセラーは、言語的コミュニケーションを中心とした面接(カウンセリング)によって、クライ

エント自らが気づき、成長していく過程を援助する姿勢をとります。

クライエント中心療法の目的は、症状の消去ではなく、自己概念と経験的自己の「自己一致」となり

ます。クライエントにとって、どのような方向や選択が必要であるのかを、クライエントとカウンセ

ラーが協働しながら、探究していきます。

2018.03.28
COMPASS レポート 20180328

長年企業に勤められた経験を活かして面接講座を担当してくださっていたスタッフがCOMPASS上野を

去ることになりました。最後に「働く」をテーマに言葉をくださいましたのでみなさんと

共有したいと思います。

 

「働く」ということ    企業での43年間を振り返って

「働くということ」とはどういうことですか?こう質問されたらみなさんはどう答える

でしょう。働いた経験のない人だけでなく、長年働いてきた人も一瞬答えに窮するのではないでしょう

か。なぜなら、私たちは、日頃「働く」意義など殆ど意識しないで生活していますし、またその答えは人

によって様々であると思います。今回は、改めて「働くということ」について自己の経験も踏まえ考えてみたいと思います。

 

私たちは、職業を持って例えば会社という場でその職業能力を発揮し、その報酬として

お金をもらい生計を立てていますが、そのお金を得る最も基本的な手段が「働く」ことです。そして「働

く」ことが「社会で助けあって生きること」、つまりお互いに「生かし生かされている」ことにつながっ

ています。

また、働くということは、当然ながら楽しいことばかりではなく、人によっては苦痛でしかない場合もあ

るでしょう。例えば一生生きていくだけの十分なお金があるとしたら、

何のためらいもなく働くことを辞める人もいるはずです。辞めない人は「働く」ことに、

生計をたてる手段以外にいくつかの有効な意義を見出しているからでしょう。

 

そのうちの一つは、「社会との関わりを持つため」だと思います。

仕事をするということは、社会との関わりを持つということです。私は某大手総合商社に長年勤務してま

いりましたが、仕事を通じて国内、海外を問わず、数えきれないほど

いろいろな業界の人たちと関わってきました。先ず、様々な人たちといかに良好な

人間関係を構築できるかが、いわば仕事の成功の鍵を握っており、正直、大変心労の多い厳しい経験をい

たしました。にもかかわらず私が続けてこられたのは、業務を通じて社会との密なる関わりを肌で感じな

がら働いてこられたことが大きいと考えています。

 

もう一つは、「自己実現のため」です。

人によっては仕事を通じて、何かを成し遂げたい、何かを実現したいと考えることがあります。また、仕

事を通じて、自分の成長につながり、かつ自分の希望することができる場合もあります。

長い人生では、人生そのものが働くこととなり、単に生活のためにお金を稼ぐ為に「働く」という単一的

な意義だけでは、長続きしない場合もあるはずです。そのため、仕事を通じて自分がやりたいことをする

ということは、有意義かつ効率的なのかもしれません。

私は、失敗したり成功したり、いろいろな体験を積みながら、生涯をとおして自分はしっかり働いて生き

てきた、と誇れるときにはじめて、職業による自己実現の喜びを味わえるものだと考えています。

 

ここで、今でも忘れられない仕事での体験談を少しのべたいと思います。

 

■「マレ-シアのある客先がこちらの再三の支払い要求にもかかわらず商品代金を滞納していました。

そこで急遽現地へ飛び、直接面談し代金の決済を促しましたが、1週間の交渉の末決裂。最後に、実弾の

入ったピストルの銃口を向け、即退去しないと命の保証はないと迫ってきました。その時、人生の終わり

と観念し、家族の顔が浮かびました。」

 

■「中南米に出張に行った時、航空便の都合によりマイアミ空港での出入国を短期間に何度も繰り返して

いました。それがマイアミ空港当局の目にとまり、ある日入国手続きをしている最中に当然サイレンがな

り2~3人の警備員に取り押さえられ、個室へ運ばれパスポ-トも没収されました。3時間後やっとに解

放されましたが、頻繁にマイアミ空港を出たり入ったりしていたためどうやらドラッグの運び屋に間違わ

れたようです。」

 

このような体験をした後で振り返った時に、「仕事を遂行する上ではいろいろな事がある」と冷静に考え

ることが出来たのは、自分の仕事に生き甲斐を感じていたのだと思います。

仕事の面白さ、達成感が自己実現と相まって「働く」意義を支えてくれたのだと思います。

ただ生計を立てる為だけの意義では支え切れなかったでしょう。

 

最後の一つは、「社会貢献のため」です。

世の中の殆どの仕事は、一見役に立っていないように見えても、何らかの形で社会に住む誰かの何かの

役に立っているので、職業に貴賤なしと言えます。ただ社会貢献の度合が仕事の成果として確認しやすい

のは、自分がした仕事に対して直接人から感謝される場合です。このような場合には、社会貢献の意義が

わかりやすいので、報酬に多少不満があっても働き続けようとするかもしれません。

 

あなたにとって「働く」とは何でしょうか

人によって働く意味、目的、理由は様々だと思います。特に、意識することなく働いいる人もいると

思います。「働く」意義を意識しないまま働くより、働く意味を考えて働いた方が仕事で辛いことが

あっても乗り越えられると思います。自分が何のために働いているかを分かっていれば、

仕事をしていく上で、壁にぶつかったとしても対策が見えてくるはずです。私も数えきれないほど困難に

遭遇しました。その度に「働く」意義を自分自身に言い聞かせて乗り越えてきました。究極的には「働

く」ことはこの社会で生きること、働き続けることはこの社会で生き続けることだと思います。最後にい

きいきと「働き」、いきいきとした「人生」を送ってください。

2018.03.07
COMPASSレポート 20180307

COMPASS上野のHPをご覧の皆様こんにちは。

本日は最近就職されたクルーの方から就活レポートを頂きましたのでご紹介したいと思います。

 

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就職活動に関して私が感じたことを報告します。

参考になるかはわかりませんが、今後就労を目指す皆さんにお役に立てればと思い筆をとりました。

 

2月6日より就職活動を始めました。人生初めての就職活動でした。この日から前日に募集のあった

ハローワークの企業の求人票をネットでチェックしました。

疲れる作業でしたが、自分のできる仕事(これは調べる前にしっかり決めた方が良いと思いました)、

通勤が可能か、給与、仕事内容をマッチングしたものだけ、求人番号を控えました。

毎週3~4社をハローワークにて求人票を印刷して持ち帰り再度条件、待遇を確認し、気になる企業を

次週検索に行った際、紹介状の発行をしてもらい、履歴書等書類を作成し各企業に送付しました。

 

合同面接会を含め、面接・書類選考基準が何なのか、未だにわかりません。就職先以外すべて不採用

でした。ちなみに9社送付して1社の内定でした。ただ、面接時の雰囲気がわかったこと、自信がついたと

いうことではせっかくの機会ですので2社以上面接したことは意義がありました。

 

週に1度、地元のハローワークに通っていました。担当者とある程度顔見知りになると、本来ならば

教えてくれない不採用理由をそっと教えてくれました。上野のハローワークにも足を運びました。地元の

ハローワークへ行くより空いていること、COMPASS上野の通所者であったこともあり、親切に対応して

頂きました。また近くの障がい者向けの募集情報も教えてくれました。4月1日からの障がい者雇用制度の

引き上げですが、あまり就職先の数が増えているようにはなかなか感じられなかったです。

 

最初は前職をしていた仕事に関する職を中心に探していましたが、時間の経過とともにそれだけでは難し

いと思うようになりました。そこで”自分の出来る仕事”の視野を広げて考えるようになりました。

そうすることで、マッチング条件が広がるようになりました。また、募集人数もチェックしました。

企業が新規出店ではなり限り、採用人数が2人以上だと人手が足りていないところと思ったからです。

 

面接日になりました。中小企業でした。ここで大事なことは会社のドアをノックして、できるだけ

大きな声で”おはようございます””本日〇〇時に△△課長にお約束していました□□です”ここから

面接が始まったような気がしました。

今回面接時先方が重視したことは職務経歴書でした。もちろん自分の強みを書くことも大事ですが、

想定外のところが決め手になりましたので、前職での実績などはできるだけ詳しく書くことも必要だ

と思いました。併せてクレペリン検査がありました。適性検査があることは聞いていましたが、ある程度

適性検査の種類について調べておけば良かったと思いました。

 

面接について、以下の質問がありました。

●志望動機、●自己PR、●前職までの職歴に関して、●自分の得意な点・不得意な点(強み・弱み)

●現在の健康状態(病状)、●会社概要(ざっくりで構わないと思うので)、このようなことはきちんと

説明できるようにしておいてよかったです。

 

”売り手市場”である時期に追い風となり、転職できたことはこれも幸いだったと思いました。

「どこかにきっと自分の仕事がある」ことを信じることも大切だったのでしょう。

 

10月から5ヵ月間スタッフの皆様のおかげで卒業できました。心からお礼申し上げます。

また、お世話になるときがあるかもしれませんが、その時は宜しくお願いいたします。

 

ありがとうございました。

 

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とご報告いただきました。とても求人企業を研究され、受け止め難いであろう不採用理由を

しっかりと踏まえ、次に活かされてきた様子がひしひしと伝わってきました。

今後はお仕事が安定して継続できるようサポートをさせて頂きたいと思います。

2017.11.14
COMPASS辞典 #8 強迫性障害

 

強迫性障害(強迫神経症)

 

強迫性障害とは自分の意思に反して不安・不快な考えが浮かび、抑えようとしても

抑えられない、もしくはそのような考えをなくそうと無意味な行為を何度も繰り返す

ことで日常生活に支障が出てしまうこころの病気です。

例えば、「手をいくら洗っても、きれいになった気がしない」「ドアの戸締りが気になり

何度も確認してしまう」など、なんらかの考えが自分の意思に反して繰り返し浮かび

(脅迫観念)、それによって生まれる不安や恐怖などの感情を解消するために、同じ行動

を繰り返すことを自分に強いる(強迫行為)のが「強迫性障害」です。

発症率は100人あたりおよそ2~3人とされていて、決してまれな病気ではありません。

10代~20代に多く発症しますが、小児期から症状が始まることもあります。

 

強迫性障害は、人によって症状の表れ方は様々ですが、代表的症状は以下の3つです。

 

  • 不潔恐怖・・・・・汚染などの恐怖のため、洗浄に長時間費やす症状をいいます。

身体が汚れる、健康を害するなどの強迫観念が、汚れや細菌汚染への恐怖を感じさせ、

過剰に手を洗ったり、繰り返し入浴・洗濯するような強迫行為を引き起こします。

また、ドアノブや手すり等を不潔に感じ、手を触れることを嫌うこともあります。

 

  • 確認行為・・・・・玄関の鍵の施錠や、ガス栓・電気器具のスイッチを異常なほど

確認する強迫行為を引き起こす場合があります。これは、「もしかしたら鍵の施錠を

忘れているかもしれない」「電気のスイッチを切っていないかもしれない」というような

強迫観念に基づくものです。確認しても大丈夫だという確信を得ることがなかなか出来ず、

心配になってそのことが頭から離れず、結局家族に確認をさせるという「巻き込み型」になることも

あります。この場合、重症化することもあり注意が必要です。

 

  • 加害恐怖・・・・・犯罪を犯してしまったり、誰かを傷つけてしまったというような思いに駆られて、

確認したり、罪の意識に苦しむ症状をいいます。危害を加えたり犯罪などを犯してしまったのではないか

という強迫観念が警察や周りの人に確認する確認行為を引き起こします。なにもしていないと確認しても

安心することが出来ずに、何度も何度も確認行為を繰り返します。

 

これらの障害は、症状が重くなると日常生活や社会生活に大きな支障をきたす可能性が

ある病気です。強迫性障害の症状について理解する上で重要なことは、患者さん本人が

自分自身が強迫行為をしてしまうことに対して精神的苦痛を感じているということです。

 

無意味な行為を繰り返しているのを頭ではわかっていながら、どうしてもやめることが

出来ない自分に対してネガティブな感情を抱いてしまっています。そして、症状に苦しむ生活が続き、

精神的に不安定な状態に陥るとうつ病を発症する可能性が高くなってきます。

 

強迫性障害の発症に関る決定的な要因は、現在特定されておりませんが、

下記、要因が何らかの形で影響を与えていることが判明されております。

 

気質要因:幼少期に教え込まれたこと、感情や行動を強く否定されたことがある

遺伝要因:生理学的要因:セロトニンという神経伝達物資との関連や脳の部位に機能的

な異常がみられる可能性も指摘されています。

環境要因:強いストレスを引き起こすような出来事や虐待などは強迫性障害の発症の

危険性を高めと考えられています。

 

また、標準的治療方法として、抗うつ薬の服用とされていますが、精神療法としては、

森田療法、認知行動療法なども有効とされています。

2017.10.17
COMPASS辞典 #7 内観療法

 

内観療法

 

内観療法は森田療法とともに、日本で生まれた数少ない精神療法のひとつです。

過去の自分の行動や生活態度を対人関係を通じて振り返ることにより、真実の自己

を発見して、さまざまな気付きや洞察を得ることができます。

そのことが、心身症、精神商、うつ病、心因精神障害の回復に有効なばかりではなく、

また様々な嗜癖行動(アルコ-ル依存症、薬物依存症、ギャンブル依存症、摂食障害、

ショッピング依存症、虐待、共依存など)や不登校、家庭内暴力、無気力症候群、

アダルト・チルドレンの回復などにも有効であることが最近認められてきました。

 

1978年には、日本内観学会が結成され、医学、心理学、教育、企業、宗教など

幅広い分野での実践や研究がおこなわれております。

内観療法には一定条件のもとで、1週間基を基本として行われる「集中内観法」と

日常生活のなかで継続的に短時間ずつ行う「日常内観」があります。

 

それでは、具体的に集中内観の基本的技法例について触れていきます。

和室の隅を屏風で仕切り、そこに自由な姿で座り、そして指導者からあるテーマ

について具体的事実を想起するように指導されます。

例えば、小学校時代より現在までを3年間ずつ区分し、現在までの生活の中で

人間関係が密接であった人を想起の対象として選びますが、先ず最初は母親を

対象人物として

(1)   してもらったこと

(2)   して返したこと

(3)   迷惑をかけたこと

の3つのテ-マについて具体的事実を想起するように指導されます。

(2)「して返したこと」を調べると(1)「してもらったこと」の多さに比較して、

何一つお返しをしていないことに気づかされ、自己の役割や相互交流の未熟さを思い知ら

されます。さらに自己中心性や自己依存性の強さをより明確に認識させられます。

(1)「してもらったこと」がいかに多いかを知り、内観者が大切に育てられ、支えられ

てきた愛情体験の発見と共に、改めて自己の尊厳さを見出し、自己肯定感が得られる一方

他者にしてもらうことばかりの連続であったことに気づき、自己の依存性の強さや

未熟さを自己像として認識させられることにもなります。

(3)「迷惑をかけたこと」については、最も重点を置いて調べるように指導されます。

このテ-マによる想起は、他者からの十分な愛情体験を持ちながら、それに対する裏切り

としての迷惑行為の多さが、ほとんどの内観者においてそれまでの自己イメ-ジの崩壊を

起こさせ、自己否定によって「真実の自己」発見となります。

ここでは、自責的思考様式で徹底的に罪悪感が強化され、救われ難い苦痛な局面を迎えますが、

日常生活のなかに存在する身近な他者による愛情体験の発見が、この限界状況から

破綻をまねくことなく逆に支持する作用に働くこととなります。

ここに、内観の愛と罪責感の相乗効果が生み出され、この2つが内観療法の中核をなして

いると言えます。この罪責感は愛情体験と表裏一体の組み合わせで感得されているもので、

日常的な罪悪感やうつ病などの病的な罪悪感とは異質なものです。

このような「真の自己発見」や気づきは、指導者の説教や説諭によるものではなく、繰り返し

自己の過去の体験を調べることによって自力的に発見されたものです。

それにより、内観者は「これではいけない、何とかしなければ」として自覚することになります。

それは生かされてきた愛の恵みに対する感謝と喜び、同時に今までの自己中心性

や未熟さから脱却して、社会的な大人への自己変容と自己実現を意味します。

こうして集中内観が終了いたします。

2017.10.05
COMPASS辞典 #6 家族療法

家族療法

 

 従来の精神科・心療内科におけるうつ病等、心の病への対処法は、「患者一人」を対象と

したものでしたが、家族療法の場合、診療対象は「家族全体」ということになります。

よく家族療法というと「家族が治療の手助けをする」というイメ-ジを持たれる人が多い

のですが、実際には「家族全体に起こっている問題にアプロ-チして、不全になっている

機能を再生させること」が家族療法の主たる目的です。

家族療法の中の学派であるシステム論(システムアプローチ)では「家族」という団体を

1つの集合体(システム)と考えることで、患者に起こる問題や心の病気を全体から捉えて、

解決していきます。家族の間で起きた問題は、1つの原因ではなく、さまざまな要因が複雑に

混ざり、さらに家族のそれぞれが互いに影響し合うことで刻一刻と変化していきます。

そしてその変化が悪循環に陥ると、家族の中で最も感受性の強い者(IPIdentified Patient

が心の病気になったり、問題行動を起こすと考えられています。

 例えば不登校になり家に引きこもった子どものケースの場合、本人の生まれつきの特性で

集団生活に馴染めないといったことが要因の一つであり、その不登校という問題を起こして

いるのは子どもであり、子ども個人の問題のようにも見えます。しかし、実は両親不仲でいつも

怒鳴りあっている姿を見ている環境に置かれている。学歴に偏重した価値観や完璧主義が蔓延した

息苦しい環境であったりと、不登校となっている子どもを取りまく家族の問題から影響を受けていると

システム論では考えます。そのため、不登校になっている子どもをだけを対象として治療するのでは

なく、「家族関係がうまく機能すること」を家族療法では目標とし、「家族同士がストレスを感じる

ことなく日々過ごせるようになる」ことを目指します。もちろん、それに付随する形で、患者自身の

疾患への対処、問題点の解決にも臨むことは言うまでもありませんが、ここでは、「両親や家族の患者

への関わり方」や「家族同士の支え方」が優先的に重要視されます。このような治療法の形については、

「遠回り」とされる考えもあるかもしれませんが、しかしながら、特に、うつ病、引きこもり、摂食障害、

リストカット症候群といった心の病に苦しむ患者については、家族療法を取り組むことで、患者本人の

症状に大幅な軽減が早期にみられる事例もすくなからず報告されております。特に、少子化・核家族化など

「家族」という形の変化が著しい日本においては、患者の心を癒すために「家族を見直す」という方法は

本当に重要かつ不可欠なアプロ-チと言えます。

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